1998年から南太平洋に浮かぶ島国ツバルに軸を置いた活動を行っています。最新ニュースの提供、気候変動防止を主題とした講演会への講師派遣・写真展へのパネル貸し出しを行う他、鹿児島の体験施設「山のツバル」では、スマートな低炭素暮らしの実験に挑戦しています。

What's New


12月~4月にかけてツバルでは異常な高さを観測するキングタイドと呼ばれる大潮が発生します。主宰の遠藤は2003年にも同様の取材を行っていますが、2005年も大潮の取材を目的に現地に向かいました。メーリングリストなどの呼びかけに応じてくれた4名の参加者も同行することになったので、取材同行ツアーにエコツアーのイベントも盛り込んで、さらに内容の濃い1週間となったことと思います。

【スケジュール】
 2月05日 夕方 成田出発
 2月06日 早朝 フィジー着 そのまま乗り継いで昼過ぎにツバルに到着
 2月07日~10日 ツバル フナフチ環礁視察
 2月11日 フィジー自由行動(参加者の大半が水にあたってダウンしました…)
 2月12日 朝 フィジー発 夕方 成田着 現地解散

キングタイドが観測される12月~4月は、ツバルでは雨期にあたります。今回ツバル滞在後半は、雨期の中でも始末が悪いハリケーンの余波の影響を受けてしまいました。不幸中の幸いというかなんというか、キングタイド時にハリケーンに襲われるという現状を目の当たりにしたわけですが、それはそれは信じられない光景でした。このようなことは滅多にあるわけではないのですが、過去にも雨期にはハリケーンによる風と波の被害が報告されています。後日もう少し詳しい報告ページを作りますが、以下速報的に報告させて頂きます。

※ツバルは毎日のように洪水や浸食といった海面上昇の影響を受けているという、事実を誇大化し、短い滞在期間の中で集めた主観に基づく的を外した報道をするジャーナリストがいますが、以下のような被害が発生するのは12月~4月までの約4ヶ月間のみです。国土の狭いツバルにとってそれだけでも大きな被害をもたらしていますが、それ以外の時はいたって平穏で美しい島国です。安心して遊びに来てください。

●コーズウエイの様子
コーズウエイの様子
 島の北端にある一番細い場所の様子。右側が内海で左は外洋。路上には波によって打ち上げられた瓦礫が散乱している様子がわかる。打ち付ける波と風で車での走行も難しいほど。

●居住地の海岸線沿いの道路
居住地の海岸線沿いの道路
 嵐がおさまったときの様子。高波で打ち上げられた海水と瓦礫で歩くのも難しいほどの道路。雨水ではなく海水なので、車やバイクが受ける被害は大きい。また、海水は畑や地下水に流れ込み、塩害の原因となっている。

●打ち上げられた瓦礫で防波堤を作ろうとする子ども達
打ち上げられた瓦礫で防波堤を作ろうとする子ども達
 一見遊んでいるようにも見えるが、波によって崩されてしまった部分を一生懸命に直そうとしている少年達。流された瓦礫を積み上げても積み上げても、次の波にまた壊されてしまう。

●港に押し寄せる波
港に押し寄せる波
 首都の港では、2階建ての建物を超える高波が起こっていた。老朽化した桟橋はかろうじてこの強い波に耐えていたが、人々は港が壊れるのではないかと心配している。

●政府庁舎前の光景
政府庁舎前の光景 その1
政府庁舎前の光景 その2
 ここは新しく政府の庁舎が建っているすぐ目の前の海岸。波は道路まで打ち上げ、足下の海岸はみるみるうちに浸食されていった。

●海面と道路がほぼ同じレベル
海面と道路がほぼ同じレベル
 コーズウエイに至る途中の光景。左側、海面と道路がほぼ同じ高さになっているのがわかる。目の前の道は奥の方まで瓦礫に覆われていて、走行するのは大変危ない状況であった。

※このページの画像はすべてminiDVからのキャプチャーです。