訃報:初代首相トアリピ氏、86歳
2014/05/26
ツバル国の初代総督及び首相を務められ、英国よりSirの称号を与えられたSir Toaripi Lauti氏が、2014年5月25日お亡くなりになりました。享年86才。
トアリピ氏はツバルオーバービューの活動にも深い理解を示してくださって、色々協力をしてくださっていました。上の写真は2007年に「ツバルに生きる一万人の人類」プロジェクトでインタビューをさせていただいた時に、妻との記念写真がほしいということで撮らせていただいたものです。2人が手にしているのは、1957年の結婚式の際の記録です。
この時、私たちのインタビューに対して氏は以下のように答えてくださっています。
「自然の恵みと共に生き続けるツバルの伝統的な生活を愛しています。私自身、家族、そしてツバルの同胞を守るために、海面上昇や気候変動に怯えなくて住む暮らしが出来る土地が欲しいです。」
家族とツバル国民のために、安全な土地がほしい。これが理想の政治家の夢ではないでしょうか? 理想的な国土を持っているのに、その国土を破壊することしかしない今の日本の政治家を、トアリピさんはどのような思いで見ていらっしゃったのでしょうか。
年老いても偉大なリーダーで在り続けたトアリピさん、心からのご冥福をお祈りいたします。
この写真は、ツバルがイギリスより独立した際、憲法策定会議での記念写真、手前センター左側の頭が人一倍大きい男性がトアリピさんです。当時の氏を偲ぶことができる貴重な写真として紹介させていただきます。