首都フナフチにて深刻な水不足
2006/05/09
現在、首都のフナフチでは年内の完成を目指して新しい発電所の工事が進められています。外務省の無償資金協力で行われているプロジェクトです。その工事を担当してくださっている現場の所長さんから水不足の情報が届きました。
水不足の原因は、例年であれば5月末頃まで続く雨期が3月頃に終了してしまって、単発的に雨を降らせるスコールも無いことも影響しているようです。海水を真水にする装置が日本の援助で導入されていますが、それだけでは首都に住む4600人分の水をまかなうことは出来ません。政府総合庁舎の地下に完備している備蓄タンクの水も底をついている状況とのことです。
トイレを流す水や、シャワーなども海水を使用する方向に切り替えて節水しているようですが、しばらく雨が降らない状況が続きそうです。この状況を受けて、発電所の工事現場では、真水を大量に使用するコンクリート工事の延期をしています。
ツバル気象庁の話しではしばらく現在の天候が続くのではないかと言うことで、事態は深刻な状況へ進みつつあるようです。
小さな島国ですから周りを見渡せば「海」という海水が豊富にあります。今年の2月にも海水が島内に流れ込む洪水が起きたばかりですが、皮肉なことに、飲める水はとても少ないのです。
現地の商店にはすでにペットボトルのミネラルウオーターの在庫が無く、ホテルでもお客さんに対する水の制限を行っているようです。もし近いうちにツバルに行くことを検討されている方がいらっしゃいましたら、来訪を延期されることをご検討いただいた方がいいかもしれません。
(文責:遠藤)