1998年から南太平洋に浮かぶ島国ツバルに軸を置いた活動を行っています。最新ニュースの提供、気候変動防止を主題とした講演会への講師派遣・写真展へのパネル貸し出しを行う他、鹿児島の体験施設「山のツバル」では、スマートな低炭素暮らしの実験に挑戦しています。

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NOAA NOAA via Reuters

フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ と言う日本人には耳慣れない南太平洋の海底火山が15日、大規模な噴火を起こしました。

この噴火の空振によって引き起こされたと思われる津波が日本をはじめ南米にも到達し、場所によっては大きな被害を引き起こしています。

海抜が低いツバルは大丈夫だろうか?心配してくださった方々もいらっしゃると思います。幸いなことにツバルでは今のところ津波は観測されていません。首都フナフチのアイランドチーフの奥さんは、噴火の音が聞こえたので恐ろしかったと言っています。その後、大潮のように海面が上昇しているといことですが被害は発生していません。

北端のナヌメア環礁でキリスト教の宗教行事に参加している政府首脳陣は、明日、火曜日(18日)の夕刻には首都のフナフチ環礁に戻るスケジュールとなっています。その後、ツバル政府の正式なコメントが発表されると思われます。

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観測機関の発表では0.11mと言う微細な数字が発表されているだけす。

ツバルの各島は環礁島と言う独特な地形のために津波が発生しにくい環境にあります。311の震災の時にも70数センチの津波を観測しただけで終わりました。歴史的にも津波被害の記録は残されていません。

参照:ツバルでも津波を目撃(2011年3月22日の記事)

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しかし、火山大国に住む私たちには大きな心配事となりそうです。と言うのも、今回の噴火と日本列島を重ね合わせるとこのような規模になるようです。私は鹿児島県に生活の拠点(山のツバル)を置いています。南九州には同規模、もしくはそれよりも大きな噴火が想定されているカルデラがいくつかあります。阿蘇カルデラ、姶良カルデラ、最大のものは鬼界カルデラです。一瞬で全てを失いかねない大規模噴火、、、自然の脅威と一言で言ってしまえばそれまでですが、人間は本当にちっぽけな存在だと言うことを改めて認識させられます。

1991年に発生したフィリピン・ピナツボ火山の噴火の影響を思い出された方も多いと思います。その後、日本では1992年から冷夏に見舞われ、1993年までその影響が続きました。そのときに日本政府はタイ、中国、アメリカから米の緊急輸入を行いました。タイから輸入されたインディカ米が不評で大量に破棄されたと言う悲惨な記憶があります。

今回は南半球での噴火なので、北半球への影響は未知数のようですが、日本の低い食料自給率を考えると、オーストラリアなどで冷害が発生し、小麦などの収穫が減少すると、その影響は日本にも及ぶことが懸念されます。コロナ禍の影響もありますが、日本は様々な物資の獲得競争に負け続けているという報告もあり、国内の自給率をあげて行くことが急務です。

参照:揺らぐ日本のコンテナ輸送網 薄れる魅力、需要増でも寄港減に

噴火が長引いて、噴き上げられた粉塵の影響が北半球にも及ぶことがあれば、日照量の低下によるソーラーパネルへの影響も無視できなくなるかもしれません。

トンガでは海底ケーブルに影響が出て一時電話やネットワークが不通になっていたようですが、現在電話は復旧していると言うことです。17日にはニュージーランドやオーストラリアの調査機が戻ってくる予定となっているようで、その後、詳しい報告がアップデートされることと思います。大きな被害に見舞われていないことを祈るばかりです。

Tuvalu Overview 代表理事 遠藤秀一

追記:18日現在、噴火が継続中であることを踏まえてツバルでは津波警報は発令中のままとなっています。