地球温暖化抑止に努力を ツバル首相が会見で訴え。
12月12日から18日までツバルの首相のソポアガさんが来日されました。この期間僕はMerry Christmas from Christmas islandのプロジェクトでクリスマス島にいたため、首相と話す機会が持てなかったのでとても残念でした。また同時期にクリスマス島の大臣も来日していて、今年はクリスマス島に行かないで、東京に残った方が良かったかな?なんて思いました。
ソポアガさんは三重に行ってエビの養殖を視察したり、随分忙しい滞在だったようですが、15日には小泉首相とも会談を行い、温暖化防止に向けての日本の活動を期待している旨を説明しました。小泉首相もその思いを受け取ったようですが、なにをどこまで出来るのかは疑問ですね。17日に開かれた記者会見では「先進国が温暖化防止のためにできることは多い。まずロシアに京都議定書の批准を勧めてほしいと日本政府に要請した」となっています(共同通信)。
外貨獲得の手段を持たないツバルは、独立時に設立された「ツバル信託基金」からの利息も国家予算の大切な要素としてきましたが、ここ3年ほど基金の運営が芳しくなく、利息があてに出来ない状況が続いている為、経済状況がかなり厳しくなってきているようです。今回の来日では外貨獲得の為の援助の要請もあったようです。(社)太平洋諸島地域研究所の主席研究員の小川氏のインタビューでは、漁業関係のトピックスが大半をしめていたそうです。ただ、その中でもとても嬉しかったのは、エコツアーのような観光産業にも期待していると一言添えてくださったということで、次回のエコツアーもますます楽しみです。
以下に共同通信のニュース原文を掲載しておきます。
17日午後、東京都内のホテル政府の招きで来日した南太平洋の島国ツバルのソポアンガ首相が17日、東京都内で記者会見し、地球温暖化の影響とされる海面上昇について「既に島民の生活を脅かしている。先進国は抑止のため、できる限りの努力をしてほしい」と訴えた。
同首相によると、九つのさんご礁の島から成るツバルでは海面が1年で1センチ上昇したとの報告もあり、300-400年後には完全に水没する恐れがある。海面上昇のため主食であるタロイモの畑が塩害を受け、食生活が脅かされつつあるという。
水没などを恐れて海外移住を計画する人もおり、ツバル政府は昨年、ニュージーランド政府との間で移民の居住地確保について合意した。
ソポアンガ首相は「先進国が温暖化防止のためにできることは多い。まずロシアに京都議定書の批准を勧めてほしいと日本政府に要請した」と話した。(共同通信)[12月17日19時13分更新]
文責:遠藤 秀一 tuvalu@site.ne.jp