1998年から南太平洋に浮かぶ島国ツバルに軸を置いた活動を行っています。最新ニュースの提供、気候変動防止を主題とした講演会への講師派遣・写真展へのパネル貸し出しを行う他、鹿児島の体験施設「山のツバル」では、スマートな低炭素暮らしの実験に挑戦しています。

現地事務所通信

IMG_4577

ツバルの首都フナフチ環礁フォンガファレ島には、この国唯一の国際空港の滑走路とこじんまりした飛行場建屋があります。現在、フィジー〜ツバル間の飛行機の運行を担っているフィジアンエアーは、上の写真に写っているATR72を主に使用しています。約50人の乗客を載せることができるATR72ですが、それにくらべると、飛行場の建屋は圧倒的に小さく、入国チェック、持ち物検査、荷物のピックアップ、の機能は、ひとつの小部屋に集約されており、飛行機到着時にはカオスそのものの光景を見ることができます。

それも、ツバル名物の一つと言っていいかとも思いますが、これではあまりにも管理ができない、、、ということのようで、空港建屋が新しくなるようです。

DSCN4913s

IMG_4579

2016年5月より、建屋の新築工事を含む一連の工事が始まりました。スポンサーは世界銀行で総額200万USドル(約2億円)を見込んでいます。その内容は、狭くて評判の悪い空港ターミナルビルの新築、滑走路へのPAPI(Precision Approach Path Indicator=着陸進入角指示灯)の新設となっています。

新しい空港ターミナルビルの竣工は来年5月の予定です。また、PAPIの設置は今年の夏までには完了する見込みです。PAPI設置にあたって、滑走路周辺を柵で囲む工事がされるという噂もありましたが、TVAIP(TuValu Aviation Investment Project=ツバル航空投資事業)の航空文官長ウイガ・パエラテ氏によると、PAPIの周囲にはフェンスを設置するが、滑走路全体にはフェンスを設置しないとのことです。

工事が完了しても、夕方、滑走路に人が集まってサッカーをしたり、バレーボールをしたりする光景には、変わりがないとのことなので、ホッとしているツバル人も多いかと思います。しかし、安全性を重視してPAPIを導入するのであれば、まず、滑走路をフェンスで囲むほうが大切なのでは?と考えた方も多いと思います。Make senseしないのがツバル流だったりもします。

日本の公共工事なども無駄が多くて失笑することが多いものですが、、、

2017年の5月以降に、新しい空港ターミナルビルを見学しに是非ツバルに遊びに来てください。10リットルは入るかと思うようなバケツに、脱脂粉乳と大量の砂糖を水に溶かして、インスタントコーヒーを小さじ一杯ほど入れた、ツバル名物の「アイスコーヒー」も、新しいエアポートカフェの人気メニューとなることでしょう。一度飲むと、やみつきになるとか、ならないとか。。。

新しい空港ターミナルの完成イメージ図とかがありそうなものですが、現地からはそのような情報が届かないので、何が出来上がるかはできてからのお楽しみのようです。いつものように「空港ターミナルビルのようなもの」の出来上がりが楽しみデスね。

文:遠藤秀一(代表理事)取材:松浦克彦(現地駐在員)